ANA NISEKO CLASSIC 2022 85kmロードレース ①

2022-06-18 19:47

レース

UCIグランフォンドワールドシリーズ ニセコ大会、3年ぶりの開催。
55〜59歳カテゴリー クラス3位
2017年から4回連続参加、年代カテゴリー2位・3位・2位・3位 残るは…(^_^;)
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ANAがメインスポンサーになりポディウムには…!?

中止の2年間で大きくいろんなことが様変わりした。
一番はメイン会場の雰囲気と盛り上がりが感じら得なかったこと。85kmレースのスタートはメインとは違うけれど例年ここでもスタート前に催し物がなされ、地元のお菓子が配られたり地域の温かいおもてなしが感じられたものだった。今年は一切なしだったしメイン会場では大きなテントはもとよりテーブルやチェアなく人が集うことが当然にできない仕様はコロナ禍ならではだろうか。
以前はゴール後にビールや食べ物を囲み、全国のライバルや知人などと談笑して表彰式を見て盛り上がったものだった。今年は表彰自体もさらっとして心なしか喜びよりも寂しさを感じたかな…
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それでも今回は雄大な羊蹄山がしっかり姿を見せてくれたのは、救いだったかもしれない。
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クラブのレッスンを経て大きく成長したメンバーと
見事、世界選の切符獲得!

私自身のニセコまでのプロセスを書き残しておきたい。
本来、7月開催が1ヶ月早くなり準備も当然前倒しとなる。
昨年の酷いワクチン副反応からどうもリズムが崩れ、さらに年明け1月に健康診断の再検査の通知から出鼻をくじかれて冬の寒さも相まって近年で一番乗り込み少ない冬となった。4月から慌てて乗り込みを意識するも疲労感と疲れが抜けない日々が続く、3月から気になった足のむくみなどもあり爆弾になりえる腎臓系の仕業かと泌尿器科にも通うこととなった。結果的に大きな異常なかったけど走れなさと疲労回復の遅さは単なる加齢で解決しにくい。
しかも今回は練習量と密度から体重減少が今までで体験したことないリンクのなさ…要は減らないということ。レース1ヶ月前で過去最大値的な値に…絶句して絶望感すらあった。

レースを踏まえていつもは地元のレース系仲間に混ぜて練習させてもらうけど、今年はいつも以上に走れない現実にショックは隠せなかった。この2年間で間違いなくロードを愛好する方のフィジカルは向上している、ズイフト効果はハッキリとあると断言できるだろう。一方で走るスキルはそれとはかなり乖離感がある。
そんな中、自身のパフォーマンスは数値から低下傾向がはっきり認識できており、どう戦うのかを問われたレースとなった。

トレーニングは様々は状況で常に計画と自分の状態をかけ合わせてPDCAを繰り返す、これに尽きる。
恐らく結果を出す選手は必ずここができているはずで、走る前からおおよそ結果は推測できるはず。
誤解を恐れずに書くと、これはフィジカルパフォーマンスにおける推測であって他の要素はまた別である。
これこそがロードレースの面白さであり難しさなところで、私の結果はフィジカルでなく他要素から成される結果という要素が大きい。
レース系レッスンで常に伝え続ける、心・技・体の掛け算による総合パフォーマンスをどう構築するのかは個人の得意不得意によりもちろん変わる。自分の武器と弱みを正しく認識すること、誰でも苦手や弱みがあるそれから目をそらさず知り、得意なことでカバーする、不得意を不得意にしないように捉え方を変えるとか…単なる精神論を唱えるつもりはさらさらない、どちらかというと完全なロジックで計算したいタイプだから(笑)

心技体の今回は間違いなく「心」の要素が結果に繋がっている。
今回を最後のニセコと位置づける、次に頑張るという逃げ道を作らない。
今やるべきことは何なのかを常に問い続ける、できない・駄目な自分でなくできる自分を最後まで信じ続けて、レースまでのルーティンを刻み続けた。結果的には現状のベストパフォーマンスをレースに合わすことができたと言える。

※「心」のパフフォーマンスが足りない選手は間違いなくパフォーマンスが不安定で結果が出にくいことはハッキリしてると思います。総じて練習でそこを強化したりカバーすることをしないケースが多く、トータルのパフォーマンスは上がりにくいものです。
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スタート前の同カテゴリーの選手たち

前置きが長くなりました、実際のレース。
今回も3ウェーブ別のスタートで合体してからのリアルスタート、いつも以上にスタートからごちゃごちゃする。今回延長された部分まで概ね平坦基調が続く、フィジカルが向上したことにより上手い下手も、レース自体をよく知らない選手が混在してかなり不安定な状態が続く、今回延長された登り部分で活性化され幾分落ち着いた感じとなる。この最初の登りで思った以上にキツさを感じたことに勝負どころの登りが全く我慢できないかもと不安がよぎる。大きな集団でメインの登り口に差し掛かり今回もここで勝負が決する覚悟で登りだす。
当然、有力選手がペースを作るとすぐさま棒状になる集団…当然我慢できるレベルでないことは明らかだった。じりじり離れてゆく7〜8名、同カテゴリーの西谷さんは当然前で引いている。離れかけたところで後ろから同カテゴリーの選手が独りでブリッジしてゆく、クラス優勝した浜田さんだ。オールアウトになる前でじっと見送るしかなかった。

脚は乳酸マックスでぱっくり逝くかと思われたが、なぜだかギリギリで継続できた。このままで終わってはいけないという後押しが感じられた。今回、レース前にたくさんのメッセージを頂いた。最近のレッスン生はレース系は少なくなりビギナーが多いのだけど昔通ってくれていたレッスン生とか含めて今なお情報発信を見てくれていることが嬉しかった。そんな後押しがあり千切れたけれどそこでギリギリ継続できる状態で走れたのだと思う。これは先に述べた「心」の部分他ならない。

周りをみると約6-7人の第二集団だ、とにかく諦めず走るのみ。しかしながら長い上りの途中にある下りでペースが緩む、このあたりがレベルを物語るもので…仕方ないのでペースを標準化するべく前を引く。
登りのピーク付近で3名ほどの選手が見える、トップグループからドロップした選手だ。
KOMを超えて10分超える下りパート、ドロップした3名が見えるがなぜだかペースはいまいち上がらない。呑気にしてるときではないので、ペース作りに前を引く。概ね50〜54クラスの選手たちによるグループ、更におっさんの私にそんなことをさせてはいけない(笑) 程なく吸収、前は4人ほど??にしては追う意志が感じられないセカンドグループだ。
下りきって再び10分ほどの登りに入る。※ちなみに2019年逃げる2人で下ったときとほぼタイムが変わらない、10名くらいの集団でなのに。

この登り、直線で3分ほど先が見える。が、すでに先頭グループの姿は無かった。※ここからゴールまで約25分、余程のことがなければ追いつかないことを意味している。
登り始めからある程度のペースで走るがもはやここまで一緒だとほぼ崩れることはない、細かいアップダウンが続く。決定的なアタックは無く出入りの多い流れでゴールへ向かう。先行した55〜59カテゴリーは2名、ここにはもはや私しかいなかったと思ったら、後ろに影を潜めたもう1名を発見する。全体で前を追う意志がないので、クラス3位争いにシフトすることを選択する。

グルペット集団はいまいち面白くない、勝ち負けがないからだ。残り2kmほどでバイクからボードが出て、15秒!?
前からこぼれてきた?解せないなと思ったら、とんでもないことが起こっていたようだ。
トップを走る選手を先導するマーシャルカーがなんとミスコースしたらしい、正しい情報がないのでなんとも言えないけど、勝負に絡むところは残念でほかならない。

ここにきて脚が攣りかけて最後のスプリントが心配されたけど同一カテゴリーの選手、力尽きたのか3位をわかってなかったのか、3位を無事に獲得してゴールした。
今まで表彰台の真ん中だけを目指してやってきた、しかし今回はあまりの状態で表彰台すら危ういということが事前に解っていた。それでも多くの応援をもらいなんとかそれに応えたいということが最後の最後まで支えとなる、感謝しかない。その応えが表彰台ということだと思っていたから…。
本来、表彰台は勝者のためのもの、だけど引き立て役がいないといけないから2位と3位の選手がそれを担うと思っている。4位以下はその役割すらない。
SNSで結果報告した、多くのリアクションも頂いた、ほんとありがとうございました。

ペンションに戻り、奥さんが結果を聞いており暖かく迎えてくれた。今年の不調を知っていたからだ…土曜日は静かに集中できる環境をありがとうございました、愛ある食事もまたパワーになった。

3年前とは様変わりした、それは自身のパフォーマンスが低下したことも相まって4回目にして一番苦しかったレースになった。50歳あたりから常に右肩下がりを認識している、選手としていつまで走るか自問自答する日々は続く。
今回、10名ほどのセカンドグループで間違いなく私のフィジカルは低かったはずだ。必死にしがみ付いてる訳でなくそこに居るのはなぜなのか、知りたい人がいたら是非レッスンへ来て欲しいと思う、もう走れるのはあと僅かだと思う。

来年はどうするのかわからない、戦う意志が無くレースにでることはないだろう。



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